式年遷宮

今夜、伊勢神宮の「遷御の儀」が執り行われます。20年に一度の遷宮で、あらゆるものが新調されるそうです。文化の伝承と言う側面も式年遷宮における大切な意味合いを持っているのだと思います。
そういえば、前回の遷宮の折、当時安藤七宝店の工場長をなさっていらした早川義一先生が、御正殿高欄の五色の擬宝珠(ぎぼし)の制作をなさっていらっしゃいましたっけ。
今回もきっと安藤七宝店で擬宝珠(ぎぼし)の制作をなさったことだと思います。
朱赤を使うものもあるので、雨ざらし・陽ざらしの20年ではどうしても色が劣化するんだよなと嘆いていらっしゃったのを覚えています。朱赤はどうしても経年劣化を免れ得ない色ですから・・・

早川先生には本当に可愛がっていただきました。技術面だけではなく、作ることの持つ意味合いも。
一見、気難しそうに見えるのだけれど、お酒が入るととても陽気で、気さくで、色々なことをお教えいただいたこと、懐かしく思い出しました。それらの全ては私の原点でもあります。
今夜は早川先生のことを思い出しながら、ニュースで「遷御の儀」を拝見いたしましょう。