ヤモリ

つい先ほど、マルが、床に出しっぱなしになっている楽譜立てのあたりをウロウロと覗きまわっていた。え? 何かいるの? と私も覗いてみると、そこにいたもの・・・ 頭のてっぺんから尻尾の先まで全長3センチにも満たない赤ちゃんヤモリ・・・
ヤモリは秋口辺りからよく窓に貼りついているのを見かけるけれど、こんなに小さいのを見るのは初めてだ。
あららら、マルに捕まえられたらいちころだわ。折角生まれたばかりなんだから逃がしてやらなくっちゃ! で、捕獲を試みたのだが、素早い! チョロチョロと逃げ回る。あんまり小さいから押さえつけたりするとつぶしちゃいそうだし。
大人のヤモリは、結構小太り気味で、頭も胴体もぽっちゃりしているのだけれど、これはスリムである。ただ、目はいかにもヤモリ、よく見るとまんまるな黒い、愛らしい目だ。
私がヤモリを捕まえようと床に這いつくばっていると、その隣からマルの手が伸びてくる。
ダメよ! あんたのおもちゃじゃないんだから! と言ってもマルにとっては、実際の所、格好のおもちゃなんだけど・・・
やっと捕まえて、そっと握って玄関の外へ出してやった。マルに捕まるんじゃないよ。沢山食べて大きくおなり。
今夜は、エサの虫が良く集まってくるように、玄関の明かりはしばらくの間消さずに置こう。