佐野美術館「幕末・明治の超絶技巧」

三島市の佐野美術館へ行ってきました。
京都の清水三年坂美術館のコレクションを中心とした幕末から明治にかけての金属工芸の展覧会があったからです。
http://www.sanobi.or.jp/tenrankai/2010/kinko.html
まぁ、タイトルにもある通りの超絶技巧の数々で、堪能いたしました。
特に、鈴木長吉という鋳金作家の作った12羽の鷹・・・ほとんど実物大の立体造形で、1羽7〜8キロの重量があるそうなのですが、その羽の一枚一枚がまるで本物の羽、いかにも獲物に向かって飛び立ちそうなその姿、狙う眼の鋭さ、どきどきしちゃいました。止まり木に止まらせているのですが、足に付いた細い金具を止まり木に刺してあるだけだとのこと、よほどバランスの取れた造形になっているのでしょう。鈴木長吉は、この作品を作るために実際に鷹を飼っていたそうです。下絵も並んでいました。
他にも驚くような作品がたくさん並んでいました。
歴史が進むにつれ、技術が向上するなんて工芸に関しては嘘っぱちだな・・・ 今、これほどの技術を持った金工作家なんていないだろう。七宝だってそうだよ・・・ と、ちょっと自分を振り返って、情けない思いに駆られながら、食い入るように観てきました。
お暇な方、是非行ってみてくださいな!