フランシス・ベーコン展 その2

フランシス・ベーコンという画家に対する私の予備知識はほとんどなく、まぁ、ピカソと並んで20世紀を代表する画家と称されているとか、ちょっと気味の悪い歪んだ顔の肖像画を描く画家だとか、男色家だったとか、そんなところだ。その絵は雑誌みずゑや芸術新潮あたりの特集でみたくらいかしら? その中では「人間存在の根本にある不安を描き出した」と言うような、なにか実存主義的な評され方をしていたように思う。なんでこの画家が20世紀を代表するのだ? と言うのが、今回この展覧会を観たかった理由の一つでもある。
で、会場に入って観はじめて・・・
あぁ、この画家が描いているものは「死」そのものだという思いを持った。混沌とした「生」の終結としての「死」。その「死」に向かう悲しみや恐れとは全く無縁の冷徹な眼差し。それが独特の静謐さを生み出している・・・
それに、背景の色彩の組み合わせ方が、何とも美しいのです。微妙な色彩・・・これは実物を見ないと何とも表現できない・・・ フランシス・ベーコン作品画像で検索すると沢山出てくるけれど、やっぱり実物の色じゃない。
はるばる出かけてきてよかった〜〜♪
で、帰宅後、ちょっと調べてみたのだけれど。
どなたのブログかは存じませんが、なるほどと思ったブログに行き当たりました。
http://eikojuku.seesaa.net/article/362448994.html
「わたしたちは肉である。いつかは死骸になる」というベーコンの言葉、そしてあの作品たち。むべなるかな、というところでしょうか。