盲亀の浮木、うどんげの花

先ほど、気になるニュースが流れた。

以下はasahi.comに掲載された記事からの引用である。
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大阪府岸和田市立春木中学校で今月上旬、府の補助金を得てグラウンドに植えられた芝生約3千平方メートルが、無断ではがされていたことが分かった。同校によると、一部の保護者が野球部やソフトボール部の練習のために芝生を除去して整地したとみられる。学校側は、保護者側に原状回復を求めている。
 同校によると、芝生は昨年6月、府からの補助金300万円と地元住民らの寄付金約400万円を使い、約9千平方メートルのグラウンド全面に植えた。
 今年11月になって、同校野球部とソフトボール部の保護者らが学校を訪れて「グラウンドがでこぼこで使いにくいので、芝生の一部をはがしたい」と要望。学校側は芝生の保全を前提に整地することを決め、同月末までに作業を終了。保護者側にも芝生をはがさないことを条件にグラウンドの手直しを認めた。
 しかし、一部の保護者らは12月初旬、グラウンドに重機を持ち込み、野球とソフトボールに使用している約3千平方メートル分について無断で芝生をはがしたという。

 同校の高間裕博(やすひろ)校長は「地元の多くの方が協力して植えた芝生であり、約束を破られたのは非常に残念だ」と話している。大阪府みどり推進課は「芝生が修復されなければ、補助金の返還を求める可能性もある」としている。
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人の利害はおおむね対立することが多い。あちら立てればこちらが立たず、ということは沢山ある。
そういった場面で、最近、一歩も譲らないという人が増えたような気がする。自分の側に絶対の正義があると思い込んでいるのか、譲ったら損をすると考えるのか・・・
それって、何だかとても貧しい気がするのだが、もっとも一歩譲ったが最後、どんどん譲ることを要求してくる輩が増えたことも確かである。
冷静に双方の立場を話し合うという作業が苦手な人が増えたのか、声高に主張を繰り返し、それが通らなければ問答無用とばかりに実力行使って、これって大人じゃないと思うのだけれど。
利害は当然対立するものだという観点に立って、お互い譲り合うなんてことは今の世の中「盲亀の浮木うどんげの花」なのかしら?