自粛

震災から半月が過ぎて…まだまだ被災された方たちのご苦労は続いており…
その上、原発問題は収まらないどころか日々加速して住民の退避勧告や農産物の出荷停止、放射性物質による水道水の汚染、東電管内の計画停電とその影響は日々拡大してきているようです。
そういったことからでしょう、被災された方々への配慮という名目でこのあたりはすっかり自粛ムードが高まっており、年度末歓送迎会を一切自粛する市町村も現れ、静岡市では「静岡まつり」・「安倍川の花火大会」が中止と決まりました。(安倍川の花火大会って、もともと静岡大空襲の犠牲者を慰霊するために始められたもので、近頃のイベント観光花火とはワケが違う歴史的側面があるんですけれど…)
他にも各地でいろいろな行事の中止が決まっているようです。浜松の凧揚げ、袋井の花火…
でも、この自粛には、私はちょっと疑問を感じています。被災したわけでもなく、日常を日常としておくることの出来る地域に住んでいる私たちは、むしろ活発に経済活動を続けることこそが大切なのではないのか、と。そのことがいずれ、被災地の復興の一助にもなりうるのではないのか、と。
自粛と一口に言いますけれど、花火大会の自粛は花火業者に大打撃になるでしょうし、歓送迎会の自粛だって地元の飲食業者にとっては痛手でしょう? 自粛ムードそのものが否応なく経済を縮小させる側面を持つわけで、経済が縮小してしまったら、復興にすら打撃でしょうに…
被災された方々を悼む気持ちは気持ちとして深く抱きつつも、情緒的なものに流されることなく日常に励むことが大切なのではないかと思っているのですよ。お叱りの声は覚悟の上で、ですけれど…