早起きは・・・

今朝は5時に目が覚めました。夕べ、N響アワーフォーレのレクイエムを途中まで聴いて寝てしまったからです。で、起き抜けにTVを点けると教育TVのままでしたから始まっていたのは「にっぽんの芸能」でした。曲を聴きながら、あら、連獅子だわ、長唄だけかしら? それとも誰かが踊るのかしら?
出てきたのは片岡仁左衛門でした。お〜〜仁左衛門の連獅子かぁ、ってことは、子獅子をやるこの小さな子はお孫さんかしら? 見なくっちゃ!
やはり、子獅子はお孫さんの片岡千之助クンでした。11才だそうです。それがまた素晴らしかったの。能を下敷きにした舞踊は衣装が大掛かりですから、踊りの振りが小さいと衣装に隠れて見えなくなってしまいます。ですから、大仰なくらいの振りで踊らなくちゃ形が見えないのですよ。ところが全くその踊りは衣装に負けてはいませんでした。たいしたものです。
獅子の精に変わってからの「出」の部分の「後ずさり」も見事にこなして… 何しろあのカツラですから長く引きずる毛を踏まずにあのスピードで後ずさりする、これはなかなか出来ることじゃありません。うっかり毛を踏んでしまうと身動きが取れなくなってしまいますもの。
毛振りも見事でした。親獅子と子獅子の大きさの違いがこれほどある連獅子っていいもんだなぁ、子獅子の可憐な一生懸命さが際立ちますよ。
私は子供の頃に、10年ほど日本舞踊を習っていたことがあり、一度お稽古用のカツラをかぶって毛振りの真似事をしたことがあります。とてもとても… 重たいのですよ。よほど腰が据わっていないと毛を振り回すどころか毛に振り回されてヨタヨタしてしまうのです。
きっと、よほどの稽古をしたのでしょうね。おじいちゃまもよほど厳しく仕込んだのだろうし、千之助クンのほうもよほど真剣にそれを受け止めて修行したのでしょう。すっかり感動してしまいました。きっと連獅子のストーリーさながらに、千尋の谷に突き落とす勢いで稽古させたのだろうと思われて。終わったときにはTVに向かって思わず拍手しちゃいました〜 (^^ゞ
やはり「早起きは三文の得」ですね。