反抗期

最近、ヒメはどうも反抗期らしい。生後9ヵ月くらいだから人間でいうと中高生くらいだろうか。ま、反抗期真っ盛りと言っても不思議ではない。

今朝も6時ころから散歩のおねだり。明るさを増した6時半ころに仕方がないので連れ出した。で、いつものコースの山道である。その帰り道、片側は2メートル以上の高さの崖でその上に昔からの手入れもしていないマキの木の垣根が生えている。その傾斜地の中頃に渋柿の大きな木があり、そこに駆け上って相変わらずの木登りが始まる。

しばらくは木登りをさせていたが、西向きの斜面だから日が当たらないしやっぱり寒い。

さぁ、ヒメ、寒いから帰ろう! 以前なら呼べば素直に下りてきたけれど、そこはそれ、反抗期。カキの木からは下りたけれど今度は斜面を駆け上ってマキの木の垣根の向こう側に…

さぁ、呼べど暮らせど、垣根の隙間から顔を出して私の方をチラ見するのだけれど降りてこない。しばらくは頑張ってみたけれど、らちが明かないから「もう知らない! 自分で帰っておいで!」と、そのまま帰ってくる。どうせいつもの散歩道だもの。

その後、私は食事を済ませ、ちょっと一仕事で、9時になった。まだヒメは帰ってこない。あれま、今朝は牛乳を飲んだだけで食事もしてないよ。

で、私もバカだねぇなどとつぶやきつつ、迎えに行ってみる。一日2回の山歩きか~ とほほ。

で、置き去りにした傾斜地のあたりで「ヒメ~~」と一声呼んだ途端に「にゃぁ~~」と返事が聞こえる。あらま、やっぱり迎えを待ってた?

「さぁ、帰りましょう。ご飯も食べなくっちゃね。」今度は素直なものである。とっとと斜面を駆け下りてついてくる。人間も婆育ちは三文安いというけれど、やっぱり猫も婆育ちは三文安だ。迎えに来ると分かっていて待っているのかしら? 甘えさせ過ぎだよ、としきりに反省するのだけれど。